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文筆家もしくは、がちまやバカライター。座右の銘「愛と誠と肝心(ちむぐくる)」を小脇に抱え、人生街道をフルスロットルで驀進中。
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2007年04月24日

思い



上の本が408ページ。
下の赤い本が767ページ。

この赤い本は、昭和62年に発行された『ひめゆり~女師・一高女沿革誌~』です。

沖ナビ・移住ナビを合算しても600ページとちょっと。
しかもこの同窓会誌は、字もちっちゃいのよ。それがギッシリ!
(多分、皆さんまだ老眼じゃなかったのね)
どんな文字量じゃ!と目を白黒させてしまいました。
中を見ると、沖縄における女子中等教育の歴史から解説されていて、
戦争のことよりも、楽しかった学園生活のことが多く書かれています。

悲劇のヒロインたちとしてメジャーになってしまった「ひめゆり学徒隊」だけど、
ずいせんや白梅の少女たち、
鉄血勤皇隊として死んでいった男子の学徒たちもきっと、
戦争が始まるまでは、きっとこんなふうに、
フツーに学園生活を楽しんでいたんだろうなあと思いました。

テニアン帰りのM子さんの言葉を、また思い出しました。
「初めての戦争だったから、どうしていいかわからなかった」

つい「ひめゆり=戦争体験を語る人」として見ちゃうけど、そうじゃないんだよね。
少女一人ひとりの、かけがえのない青春の日々があって、
戦後は戦後で、焦土の沖縄で生きていかなくてはならない現実があって。

昭和62年といえば、子育てもひと段落という頃でしょうか。
767ページ分の思いって、どんなものだろう。






もう一冊のほうは、21世紀のひめゆりという本です。
21世紀の現代を生きる、ひめゆり学徒隊の生存者を追いかけたノンフィクション。
まだパラリパラリとしか見ていませんが、読み応えがありそう。
ひめゆり平和祈念資料館が、どうやって今のようなスタイルになっていったか、
生存者たちがどのような経過を経て、今のように語るようになったのか、
丁寧に取材されていて、読むのが楽しみです。



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Posted by いのうえちず。 at 21:58 │沖縄
この記事へのコメント
この著者に覚えあり・・・。
一寸、本棚へ・・・。

ありましたです。
「海人」毎日新聞社,2003.12.20

      (つのい いちろう)
Posted by 角井 一郎 at 2007年04月25日 07:06
著者の小林さんは、なんか良さそうな感じの本を、
たくさん出していますよね。
プロフィールを見たら、私と同級でした。
ひゃー、私もウカウカしてられないわ!
Posted by ちず。 at 2007年04月25日 08:56
ワタシも「海人」買って読みました。
読み応え十分でした!
Posted by 南島中毒 at 2007年04月25日 22:40
へーえ、そうなのか。
他の本も読んでみたいなあ。
Posted by ちず。 at 2007年04月26日 01:19
「21世紀のひめゆり」は沖縄にきてすぐのころ読んで、目からうろこな部分がいろいろあったな~。
この本の宮城さんとはその後ひめゆりの資料館でお会いしたときにいろいろお話うかがったけど、とても上品な感じのいい方でした。
Posted by さとちゃん at 2007年04月26日 11:57
おっ。さとちゃんも読んだのね。
Posted by ちず。 at 2007年04月26日 22:20