いのうえちずの「崖っぷちだよ、人生は」

その碑を作る時、部隊の生き残りだか何だか知りませんけど、
とにかく関係者が発起人となり、遺族の皆さんから浄財を集めた、と。
その金額は何百万円だったといいます。
1960年代とか70年代の話ですから、今でいうと、何千万円？
ところが、その碑は、そんな値段のものには到底見えないんですよ。
石を拾ってきて、寄せ集めたような。



あたしゃ、最初、どなたかのハンドメイドかと思いました。
気鋭のデザイナーが作った、奇抜なデザインという風にも見えません。



その慰霊碑の発起人は、どうやら集めた浄財の多くをポケットに入れ、
浄財のごく一部で、とてもチープな慰霊碑を作ったらしいんですわ。
ギョーカイでは（何の!?）、わりと知られた話だっつーんです。



…あたしゃ、愕然としました。



そんな汚いやり方の人間が、戦で何をしてきたか、考えるだに恐ろしい。
生きるか死ぬか、ギリギリの場面では、
その人の本性がムキ出しになるんでしょう？多分。
（自分自身が戦に巻き込まれたことがないから、わからない。多分そうだろうという推測）

浄財を出した遺族の皆さんが、現物を見たらびっくりするんじゃないかしら。
いや、会計報告がなかったら、いくら集まったのかも知らないから、
わかんないかもしれないな。そして、その慰霊碑の前で手を合わせたかも。





ちなみに、こりは専修健児慰霊碑。
南興が自社のエリートを養成するために作った専修学校ですわ。



と、ここまで書いたらテニアンのちえこちゃんからメールが。一部抜粋。

碑は、テニアンで一番最初に建てられたもので、
当時、テニアンには慰霊碑が一つもなくて、
遺族が日本政府に掛け合ったところ、「サイパンにあるからいらない」との冷たい返事。
それで、有志で建てたと言う訳。
それには、当時のテニアン市長の尽力があったからなんだけど、
その中心人物が●さん（日本人）なんだよね。
●さん（日本人）は、テニアンとはまったく関係がなく、
空襲をしたB２９が飛んだテニアンに行ってみようってことで、
テニアンに来て、はまったらしい。
ほんと、どこへ行ったんだろうね～そのお金。

だそうです。


これはまた別のスジから聞いた話。

よその島の慰霊碑でも似たようなことがあるらしく…。
くわばら、くわばら。

言っておきますけど、これはあくまでも噂話ですからね！
根拠も証拠もありませんから！