スポットライト 世紀のスクープ
昨日から桜坂劇場で上映されている「スポットライト 世紀のスクープ」。
試写会で見てきたのでブログ書こう書こうと思いながら今日になってしまった。
※桜坂劇場での上映時間はこちら
一言でいうと、「見るべき!」な映画です。
なんと、アカデミー賞の作品賞と脚本賞をW受賞!
けど、アカデミー賞を受賞してなくても、これは見るべきだと思う。
CGもSFXもアクションもないけど、ラブもコメディもないけど、硬派で肚の座った映画なのです。
それでいて、エンタメとしてもすぐれているから、ぐいぐい引き込まれる感じ。
前のめりに読み進むノンフィクションみたいな、見ごたえのある作品でした。
どんな見ごたえかというと、まず、実話に基づいているというテーマ自体が重い。
神父による子どもへの性的虐待を知っていたカトリックの枢機卿やら教会組織やらと対峙しつつ、
それを丁寧な取材であぶり出して、超一級のスクープとして報じた新聞記者たちの物語です。
教会というものに対する街の人たちの信頼感、聖職者の倫理観、
それがごく一部の人間ではなく、結構な数の被害があったと考えられること。
それだけでも「重い」テーマではないかと思いますが、
そこに、記者たちの職業人としての倫理観も問われる脚本になっている。
二重三重に問いかけられるんだな。
エンタメとしてすぐれているので、もちろん高校生や大学生でも楽しめると思うけど、
「我が身のこと」として重く受け止めることができるのは、
職業人として社会の中にいる大人のほうでしょう。
もっといえば、どんな媒体でもいい、メディアに関わっている人間なら、
ジャーナリストじゃなくても、誰しも「うっ。」と思い当たるフシがあるのではないかと思いました。
さらに、細かいところでのリアリティがすごい。ディテールに神が宿るという好例ですわ。
また、よくドキュメンタリーとかにありがちな、
「報道番組や教育番組ならいいが、映画としてはどうなの感」
が皆無でした。まあこれ、実話に基づいているけどドキュメンタリーではないので、
単純にそこは比較できませんけどね。
これは本当に面白かったから、もう一回見たい。
予告編を埋め込んでおきます。
公式サイトはこちら。
(公式サイトのほうも、トップは予告CMが入ってます)
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